美濃焼発展の背景

はじめに

長い伝統を持ち、今や日本国内のほとんどの陶磁器を生産している美濃焼。美濃焼の発展していった過程には、いくつかの要因が考えられます。美濃の地で陶磁器作りが発展していった理由や背景を、ここでは紹介していきます。

粘土の産地

まず、陶磁器の原料となる土が美濃地方にあったことが挙げられます。備前焼、信楽焼、瀬戸焼など、ほかの有名な焼き物を製造しているのも、陶磁器の原料になる粘土の産地です。

豊富な水源

土から粘土を精製するには、水が必要です。木曽川・飛騨川に囲まれ、水資源が豊富にあったことも、美濃焼発展の要因になっています。「岐阜県民の歌」でも、「岐阜は詩の国 水の国」と歌われています。
岐阜県民の歌 (岐阜県公式サイトより)

斜面と窯

陶磁器を作るには、窯の使用が必要不可欠です。山地が多く、窯を作りやすいゆるやかな斜面が広がった地形も、陶磁器を作るのに向いています。明治中期ころまでは、山の斜面に築かれた窯が主に使用されていました。

江戸との距離

江戸時代になると、江戸を中心に東日本からの陶器の注文が多くなりました。他の陶磁器の産地と比べて江戸から近く注文を出しやすかったというのも、美濃焼が栄えた要因です。「江戸に近い」という地理的条件も、美濃焼の発展に有利にはたらいたのです。